『ラブソングができるまで』を観たよ。
2007-04-13(Fri)
ダサさがいいよね。
『ラブソングができるまで』
原題:"MUSIC AND LYRICS"
2007年・アメリカ・104分
監督・脚本:マーク・ローレンス
製作:マーティン・シェイファー リズ・グロッツァー
製作総指揮:ナンシー・ジュヴォネン ブルース・バーマン 他
撮影:ハビエル・ペレス・グロベット
編集:スーザン・E・モース
音楽:アダム・シュレンジャー
出演:ヒュー・グラント ドリュー・バリモア ブラッド・ギャレット
ヘイリー・ベネット クリステン・ジョンストン キャンベル・スコット 他
ニューヨークに暮らすアレックス(ヒュー・グラント)は、1980年代に一世を風靡したアイドル・バンド"PoP"の元ヴォーカルだけれど、現在はしがない「かつてのスター」。遊園地での巡業や小さなイベントのショーで歌って、昔は「ギャル」だった古いファンを喜ばせては、細々と稼ぐ日々を送っている。しかし、彼に突然の幸運が訪れた。今をときめく歌姫・コーラ(ヘイリー・ベネット)から、新曲を書いてほしいという依頼があったのである。願ってもない仕事だが、作曲はできても作詞の才はないアレックス。そんなとき、観葉植物の世話をするアルバイトとして彼の家にやってきたソフィー(ドリュー・バリモア)が、作詞のセンスにあふれるフレーズをたまたま口にした。自分と一緒に曲をつくってくれるよう、彼女を強引に説き伏せるアレックス。当初は渋っていたソフィーもいつしか作詞に熱を帯びてきて、コーラへ提供する「ラブソング」に共同作業で取り組むふたりだが……。
同じくヒュー・グラント出演の『トゥー・ウィークス・ノーティス』に続く、マーク・ローレンスの監督作2本目。ラッキーにも、ヒュー・グラントの舞台挨拶付きジャパン・プレミアで観てきた。劇中と同じ微妙なダンスをちょろっと披露してくれたり、次から次へとジョークをかましてくれたりと、サーヴィス精神旺盛のヒューで、嬉しかったなぁ。
腐女子の私にとって当時は衝撃だった『モーリス』からずっと、ヒュー・グラントは結構好き。「美しい英国人俳優」の代名詞だった彼も、今やロマンティック・コメディの王様のひとりみたいな感じ。『フォー・ウェディング』、『恋するための3つのルール』、『ノッティングヒルの恋人』、『アバウト・ア・ボーイ』、そして、『ラブ・アクチュアリー』。好きなんだよなぁ、どれも。
ヒューがロマコメの王様なら、ドリュー・バリモアはロマコメの女王のひとりって言えるかも。『25年目のキス』とか、『50回目のファースト・キス』とか、『サンキュー、ボーイズ』とか、『ウェディング・シンガー』とか。ドリューの主演作で私が最も好きなのは、『エバー・アフター』。ロマコメじゃないけど。
ヒューとドリューがユーモアと余裕たっぷりにロマコメの主人公を演じるわけだから、『ラブソングができるまで』がつまらないわけがない。まあ、日本での公開時期が近くてジャンルがかぶっている『ホリデイ』同様、「ありえない夢物語」っていえばそうだし、くだらなかったり出来すぎだったりする部分も多いし、女のイタい妄想大全開って言えなくもないしで、重みや深刻性は別に感じられない映画だけれど、いいんだよね、それで。だからこそのロマコメなんだもん。「『女の子』を捨てきれない女」の疲労回復にちょっぴり貢献してくれる栄養剤みたいなものだよ。
もうさ、ヒューの演じる「80年代ポップ・スターと、そのプロモーション・ビデオ映像」が最高。ダサすぎて素晴らしい。爆笑できるったらない。だけど、心のどっかで、「ちょ……、ちょっとだけ素敵、かも……」って思っちゃう自分がいるあたりが、なんとも情けないけど愉しいわけ。ああいう衣装とキャラクターを真剣に「格好いい……っ!!」と瞳をきらきらさせて見つめていた時代が自分にもあったから、そのイタさと面白さと懐かしさへの理解度が満点なの。この映画を楽しめるかどうかって、1980年代のアイドル的ポップ・ミュージックとその担い手がどれだけ身近だったかにかかっているかもしれない。私と同じ世代で、80年代当時のアメリカン・ポップスを「洋楽」だと信じて聴いていた人なら、この映画を観ながら、「ティファニー! デビー・ギブソン!! いたいた! 好きだった! 今の今まで、その存在自体を、すっかり忘れてたけど」って感じに、微妙で少々サムい高揚を味わえちゃうこと、請け合い。
知り合って間もないのだけれど、どこか「感性」で通じ合っているかのようなアレックスとソフィーの雰囲気には、「なかなかこうはいかないよ」と吐息しつつも、やっぱり憧れちゃう。かつてアレックスの大ファンだったというソフィーの姉がパワフルにお節介で、でも、温かくて、その姉とアレックスの一連のやり取りも単純に笑える。歌姫・コーラのライヴ・シーンは、やたらと豪華で、お金かかってるぞ風。でも、コーラとその取り巻きが派手でゴージャスであればあるほど、チープでやっぱり「ダサく」見えてくるあたりも、ある意味美味しいような気がするから、不思議に面白い。
アレックスとソフィーのラヴ・ストーリィ要素はそれなりにしっかりしていて、見応えも共感も、一応ある。キュートな親近感と笑顔を大盤振る舞いのドリューも、すごくすごく愛らしかったし。ただ、歌とピアノと「イケてない」ダンスを芸達者にこなした上に、これまでのイメージ通りの「どこか情けないけど、やっぱり鉄壁の二枚目」っぷりで惜しみなく魅せてくれたヒューが、今作の総てと言えちゃうような気がする。彼のファンだから、っていう贔屓目が自分にあるのは、否めないけれど。
試写日:2007年4月12日(木)@東京国際フォーラム・ホールC
お気が向かれたら →

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ラブソングができるまで(原題:Music and Lyrics)―大人の女性のアイドル ヒューグラントの新作:Lost in Australiaさま
↓参考↓
ラブソングができるまで@映画生活
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『ラブソングができるまで』
原題:"MUSIC AND LYRICS"
2007年・アメリカ・104分
監督・脚本:マーク・ローレンス
製作:マーティン・シェイファー リズ・グロッツァー
製作総指揮:ナンシー・ジュヴォネン ブルース・バーマン 他
撮影:ハビエル・ペレス・グロベット
編集:スーザン・E・モース
音楽:アダム・シュレンジャー
出演:ヒュー・グラント ドリュー・バリモア ブラッド・ギャレット
ヘイリー・ベネット クリステン・ジョンストン キャンベル・スコット 他
ニューヨークに暮らすアレックス(ヒュー・グラント)は、1980年代に一世を風靡したアイドル・バンド"PoP"の元ヴォーカルだけれど、現在はしがない「かつてのスター」。遊園地での巡業や小さなイベントのショーで歌って、昔は「ギャル」だった古いファンを喜ばせては、細々と稼ぐ日々を送っている。しかし、彼に突然の幸運が訪れた。今をときめく歌姫・コーラ(ヘイリー・ベネット)から、新曲を書いてほしいという依頼があったのである。願ってもない仕事だが、作曲はできても作詞の才はないアレックス。そんなとき、観葉植物の世話をするアルバイトとして彼の家にやってきたソフィー(ドリュー・バリモア)が、作詞のセンスにあふれるフレーズをたまたま口にした。自分と一緒に曲をつくってくれるよう、彼女を強引に説き伏せるアレックス。当初は渋っていたソフィーもいつしか作詞に熱を帯びてきて、コーラへ提供する「ラブソング」に共同作業で取り組むふたりだが……。
同じくヒュー・グラント出演の『トゥー・ウィークス・ノーティス』に続く、マーク・ローレンスの監督作2本目。ラッキーにも、ヒュー・グラントの舞台挨拶付きジャパン・プレミアで観てきた。劇中と同じ微妙なダンスをちょろっと披露してくれたり、次から次へとジョークをかましてくれたりと、サーヴィス精神旺盛のヒューで、嬉しかったなぁ。
腐女子の私にとって当時は衝撃だった『モーリス』からずっと、ヒュー・グラントは結構好き。「美しい英国人俳優」の代名詞だった彼も、今やロマンティック・コメディの王様のひとりみたいな感じ。『フォー・ウェディング』、『恋するための3つのルール』、『ノッティングヒルの恋人』、『アバウト・ア・ボーイ』、そして、『ラブ・アクチュアリー』。好きなんだよなぁ、どれも。
ヒューがロマコメの王様なら、ドリュー・バリモアはロマコメの女王のひとりって言えるかも。『25年目のキス』とか、『50回目のファースト・キス』とか、『サンキュー、ボーイズ』とか、『ウェディング・シンガー』とか。ドリューの主演作で私が最も好きなのは、『エバー・アフター』。ロマコメじゃないけど。
ヒューとドリューがユーモアと余裕たっぷりにロマコメの主人公を演じるわけだから、『ラブソングができるまで』がつまらないわけがない。まあ、日本での公開時期が近くてジャンルがかぶっている『ホリデイ』同様、「ありえない夢物語」っていえばそうだし、くだらなかったり出来すぎだったりする部分も多いし、女のイタい妄想大全開って言えなくもないしで、重みや深刻性は別に感じられない映画だけれど、いいんだよね、それで。だからこそのロマコメなんだもん。「『女の子』を捨てきれない女」の疲労回復にちょっぴり貢献してくれる栄養剤みたいなものだよ。
もうさ、ヒューの演じる「80年代ポップ・スターと、そのプロモーション・ビデオ映像」が最高。ダサすぎて素晴らしい。爆笑できるったらない。だけど、心のどっかで、「ちょ……、ちょっとだけ素敵、かも……」って思っちゃう自分がいるあたりが、なんとも情けないけど愉しいわけ。ああいう衣装とキャラクターを真剣に「格好いい……っ!!」と瞳をきらきらさせて見つめていた時代が自分にもあったから、そのイタさと面白さと懐かしさへの理解度が満点なの。この映画を楽しめるかどうかって、1980年代のアイドル的ポップ・ミュージックとその担い手がどれだけ身近だったかにかかっているかもしれない。私と同じ世代で、80年代当時のアメリカン・ポップスを「洋楽」だと信じて聴いていた人なら、この映画を観ながら、「ティファニー! デビー・ギブソン!! いたいた! 好きだった! 今の今まで、その存在自体を、すっかり忘れてたけど」って感じに、微妙で少々サムい高揚を味わえちゃうこと、請け合い。
知り合って間もないのだけれど、どこか「感性」で通じ合っているかのようなアレックスとソフィーの雰囲気には、「なかなかこうはいかないよ」と吐息しつつも、やっぱり憧れちゃう。かつてアレックスの大ファンだったというソフィーの姉がパワフルにお節介で、でも、温かくて、その姉とアレックスの一連のやり取りも単純に笑える。歌姫・コーラのライヴ・シーンは、やたらと豪華で、お金かかってるぞ風。でも、コーラとその取り巻きが派手でゴージャスであればあるほど、チープでやっぱり「ダサく」見えてくるあたりも、ある意味美味しいような気がするから、不思議に面白い。
アレックスとソフィーのラヴ・ストーリィ要素はそれなりにしっかりしていて、見応えも共感も、一応ある。キュートな親近感と笑顔を大盤振る舞いのドリューも、すごくすごく愛らしかったし。ただ、歌とピアノと「イケてない」ダンスを芸達者にこなした上に、これまでのイメージ通りの「どこか情けないけど、やっぱり鉄壁の二枚目」っぷりで惜しみなく魅せてくれたヒューが、今作の総てと言えちゃうような気がする。彼のファンだから、っていう贔屓目が自分にあるのは、否めないけれど。
試写日:2007年4月12日(木)@東京国際フォーラム・ホールC
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ラブソングができるまで(原題:Music and Lyrics)―大人の女性のアイドル ヒューグラントの新作:Lost in Australiaさま
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