『ホリデイ』を観たよ。

 出来すぎでOK。ありえなくていい。夢物語で結構。こんなにもロマンティックなら。

『ホリデイ』
原題:"THE HOLIDAY"
2006年・アメリカ・135分
監督・製作・脚本:ナンシー・マイヤーズ
製作:ブルース・A・ブロック
製作総指揮:スザンヌ・ファーウェル
撮影:ディーン・カンディ
編集:ジョー・ハッシング
音楽:ハンス・ジマー
出演:キャメロン・ディアス ジュード・ロウ ケイト・ウィンスレット
   ジャック・ブラック イーライ・ウォラック ルーファス・シーウェル 他

 ロスアンジェルスに住む映画予告編制作会社の社長・アマンダ(キャメロン・ディアス)と、ロンドンで新聞記者をしているアイリス(ケイト・ウィンスレット)は、クリスマスを控えて手痛い失恋をしたばかりで、遠い地でゆっくりヴァケーションを過ごしたい、と望んでいた。「ホーム・エクスチェンジ=自宅を交換する」というウェブ・サイトをきっかけに、2週間限定でふたりは互いの自宅と自動車を交換する。見知らぬ土地と初めての環境で、クリスマス休暇を過ごすふたり。冬のイギリスでアマンダはアイリスの兄・グラハム(ジュード・ロウ)に、温暖なL.A.でアイリスは映画作曲家のマイルズ(ジャック・ブラック)に、それぞれ出逢うが……。

『ハート・オブ・ウーマン』や『恋愛適齢期』のナンシー・マイヤーズがメガフォン。あの2作も、今作『ホリデイ』も、「出来すぎで、ありえなくて、夢物語」の現実感皆無なゴージャス系ロマンティック・コメディだけれど、私はいずれも好き。女ならではのイタい妄想だろうが、ディープな映画ファンには失笑されるだけの作品だろうが、好きなものは好きなのだ。嘘っぽくてハッピーなロマコメ、万歳。

 さて、『ホリデイ』。なんというか、まあ……、説明や解説なんか必要ないくらいの、王道ロマコメ。「たった2週間で、そんなにうまくいくわけないじゃん! あのラストのあとに、奴らの関係が良好に続くわけないじゃん!」と思われてしまうかもしれないけれど、思うだけナンセンス。ドルガバやシャネルの衣装をスレンダーすぎるボディで着こなすキャメロン・ディアスや、「ニヒル」とかいう古臭い表現を思わず連想させるエロい微笑を絶やさないジュード・ロウや、知的で感情豊かな役柄がさすがに巧いケイト・ウィンスレットや、茶目っ気と思いやりにあふれた役で魅せてくれるジャック・ブラックを、「みんなはまってるなぁ。いいなぁ」と眺めていれば、それでOKなのだ。テンポがよいので、単純な笑わせどころも、タイミングはばっちり。135分、退屈はなし。ただし、ロマコメに対して従順な私のような女に限れば。

「失恋した女が取る行動って、古今東西、同じだよなぁ」と、共感と苦笑を抑えきれないシーンがちらほら。カップルでこの映画を観たとして、女の子はめちゃめちゃ楽しんじゃってても、男性のほうはまったくぴんとこないような、そういうたぐいの作品かも。
 
 ちょい役(アマンダの元カレ)でエドワード・バーンズが出演していたり、冒頭でいきなりリンジー・ローハン&ジェームズ・フランコが「ええっ!?」とびっくりせずにはいられない手法で登場したり、ハリウッドの超大物俳優(観てのお楽しみ)がご本人さまとして一瞬だけ顔を見せたりと、なんだかやたらと視覚的に豪華。また、イーライ・ウォラックが演じる脚本家・アーサーのエピソードは、旧きよきハリウッド映画ファンには感慨深いものが、ちょっとはあるかも。

 最後に、わがままをひとつ。「ジャック・ブラックの登場シーンが、もっとあればよかったのに! 少なすぎるよ!!」ってこと。

試写日:2007年3月16日(金)@科学技術館サイエンス・ホール

↓参考↓
ホリデイ@映画生活
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