2006年06月01日(木)
『インサイド・マン』を観たよ。
「お上品」なクライム・ムービー。
『インサイド・マン』
原題:"INSIDE MAN"
参考:インサイド・マン@映画生活 インサイド・マン-FLiXムービーサイト
2006年・アメリカ・128分
監督:スパイク・リー
製作:ブライアン・グレイザー
製作総指揮:ダニエル・M・ローゼンバーグ
脚本・編集:アダム・エルバッカー
脚本:ラッセル・ゲワーツ
撮影:マシュー・リバティーク
編集:バリー・アレクサンダー・ブラウン
音楽:テレンス・ブランチャード
出演:デンゼル・ワシントン クライヴ・オーウェン
ジョディ・フォスター ウィレム・デフォー 他
ニューヨークのマンハッタン信託銀行に侵入した強盗のグループが、大勢の人質と共に立てこもった。この事件の指揮を執るのは、ニューヨーク市警のフレイジャー(デンゼル・ワシントン)。彼は強盗グループのリーダー・ダルトン(クライヴ・オーウェン)と直接交渉するが、事態は進展を見せぬまま時間ばかりが過ぎていく。一方、マンハッタン信託銀行の会長・ケイス(クリストファー・プラマー)は、強盗に侵入されたことをきっかけに自分のある秘密が明るみになることを恐れ、弁護士のマデリン(ジョディ・フォスター)に強盗グループとの交渉を依頼して……。
NYPDのパトカーがマンハッタンを走りめぐったり、ニューヨークの有名なストリートがシャープな映像で映し出されたりするだけで、私的には無意味に興奮。デンゼル・ワシントンは思わず唸ってしまうほど格好よいし、クライヴ・オーウェンの深い瞳はいつ見てもぞくぞくしちゃう澄んだ格好よさだし、ウィレム・デフォーもあの「一度見たら忘れられない系の顔」(すごく好き)が相変わらず格好よいし、なにより誰より、敏腕弁護士を演じたジョディ・フォスターがめちゃめちゃ格好よいったらないし。こういうクール系のジョディを観たのって、久しぶりのような気がする。彼女が演じた弁護士のマデリンは、自分の力量がどれだけ多額の金銭に値するかを、冷静に、かつ、したたかに把握している、どこか食えない人物。弁護士は弁護士でも、善人や正義漢では必ずしもないから、最近のジョディには珍しい役だな、と余計に思った。登場シーンは少ないけれど、インパクトのある役柄。ストレートのブロンドをきちっとシンプルにまとめて、高級そうなスーツを締まった体でかっちりと着こなしたジョディは、成功したニューヨーカーのサンプルそのもので、何度も言ってしまうけれど、本当、格好よいこと、この上なかったのだ。
とはいえ、このマデリン役、別にジョディ・フォスターでなくてもよかったように思う。乱暴な言いかたになってしまうけれど、知的で鋭利で落ち着いた雰囲気をまとえる女優なら、誰でも相応に格好よく映ったんじゃないかな。もちろん、ジョディを使ったからこそ、この作品により箔がついた、とはいえるけれども。
カメラ・ワークや編集の仕方がとても粋。また、オープニングやエンド・ロールも、細部に至るまでスタイリッシュ。テクニカルで洒落た映像の中を、豪華な出演者陣が巧くて当然の演技で動きまわるわけだから、視覚的には大いに美味しい。
ただ、サスペンスの核でもある肝心のストーリィが、なんとも尻すぼまりなのである。「あんなに話を盛り上げておいて、こんなに甘い落ちなの?」って、ぽかんと口があいてしまう感じ。辻褄が合っていないとか、筋を理解するのが難しいとか、そういう意味ではない。敷かれた伏線の説明はきちんとついているし、混乱に陥ることなく展開をつかめる親切さもある。加えて、考えようによっては爽快感のあるラストと言えるのだけれど、私にはもの足りなかったし、クライム・ムービーにしてはスウィートな方面へ走りすぎているような味わいが強かった。決してつまらなくはなく、さまざまな面で見応えもあるのだけれど、「傑作になりえたかもしれない要素」がたくさん備わっているだけに、クライマックスからラストにかけての甘さは、本当、もったいなかったなぁ。
ところで、私、スパイク・リー監督の作品って、今回の『インサイド・マン』のほかには『マルコムX』しか観たことがないような気がする。ニューヨークを舞台に映画を撮ることが多い監督と聞いているから、作品をもっと観たい気持ちはあるんだけどもね。
試写日:2006年5月29日(月)@よみうりホール
お気が向かれたら →
『インサイド・マン』
原題:"INSIDE MAN"
参考:インサイド・マン@映画生活 インサイド・マン-FLiXムービーサイト
2006年・アメリカ・128分
監督:スパイク・リー
製作:ブライアン・グレイザー
製作総指揮:ダニエル・M・ローゼンバーグ
脚本・編集:アダム・エルバッカー
脚本:ラッセル・ゲワーツ
撮影:マシュー・リバティーク
編集:バリー・アレクサンダー・ブラウン
音楽:テレンス・ブランチャード
出演:デンゼル・ワシントン クライヴ・オーウェン
ジョディ・フォスター ウィレム・デフォー 他
ニューヨークのマンハッタン信託銀行に侵入した強盗のグループが、大勢の人質と共に立てこもった。この事件の指揮を執るのは、ニューヨーク市警のフレイジャー(デンゼル・ワシントン)。彼は強盗グループのリーダー・ダルトン(クライヴ・オーウェン)と直接交渉するが、事態は進展を見せぬまま時間ばかりが過ぎていく。一方、マンハッタン信託銀行の会長・ケイス(クリストファー・プラマー)は、強盗に侵入されたことをきっかけに自分のある秘密が明るみになることを恐れ、弁護士のマデリン(ジョディ・フォスター)に強盗グループとの交渉を依頼して……。
NYPDのパトカーがマンハッタンを走りめぐったり、ニューヨークの有名なストリートがシャープな映像で映し出されたりするだけで、私的には無意味に興奮。デンゼル・ワシントンは思わず唸ってしまうほど格好よいし、クライヴ・オーウェンの深い瞳はいつ見てもぞくぞくしちゃう澄んだ格好よさだし、ウィレム・デフォーもあの「一度見たら忘れられない系の顔」(すごく好き)が相変わらず格好よいし、なにより誰より、敏腕弁護士を演じたジョディ・フォスターがめちゃめちゃ格好よいったらないし。こういうクール系のジョディを観たのって、久しぶりのような気がする。彼女が演じた弁護士のマデリンは、自分の力量がどれだけ多額の金銭に値するかを、冷静に、かつ、したたかに把握している、どこか食えない人物。弁護士は弁護士でも、善人や正義漢では必ずしもないから、最近のジョディには珍しい役だな、と余計に思った。登場シーンは少ないけれど、インパクトのある役柄。ストレートのブロンドをきちっとシンプルにまとめて、高級そうなスーツを締まった体でかっちりと着こなしたジョディは、成功したニューヨーカーのサンプルそのもので、何度も言ってしまうけれど、本当、格好よいこと、この上なかったのだ。
とはいえ、このマデリン役、別にジョディ・フォスターでなくてもよかったように思う。乱暴な言いかたになってしまうけれど、知的で鋭利で落ち着いた雰囲気をまとえる女優なら、誰でも相応に格好よく映ったんじゃないかな。もちろん、ジョディを使ったからこそ、この作品により箔がついた、とはいえるけれども。
カメラ・ワークや編集の仕方がとても粋。また、オープニングやエンド・ロールも、細部に至るまでスタイリッシュ。テクニカルで洒落た映像の中を、豪華な出演者陣が巧くて当然の演技で動きまわるわけだから、視覚的には大いに美味しい。
ただ、サスペンスの核でもある肝心のストーリィが、なんとも尻すぼまりなのである。「あんなに話を盛り上げておいて、こんなに甘い落ちなの?」って、ぽかんと口があいてしまう感じ。辻褄が合っていないとか、筋を理解するのが難しいとか、そういう意味ではない。敷かれた伏線の説明はきちんとついているし、混乱に陥ることなく展開をつかめる親切さもある。加えて、考えようによっては爽快感のあるラストと言えるのだけれど、私にはもの足りなかったし、クライム・ムービーにしてはスウィートな方面へ走りすぎているような味わいが強かった。決してつまらなくはなく、さまざまな面で見応えもあるのだけれど、「傑作になりえたかもしれない要素」がたくさん備わっているだけに、クライマックスからラストにかけての甘さは、本当、もったいなかったなぁ。
ところで、私、スパイク・リー監督の作品って、今回の『インサイド・マン』のほかには『マルコムX』しか観たことがないような気がする。ニューヨークを舞台に映画を撮ることが多い監督と聞いているから、作品をもっと観たい気持ちはあるんだけどもね。
試写日:2006年5月29日(月)@よみうりホール
お気が向かれたら →
この記事のトラックバックURL
→http://kanno.blog10.fc2.com/tb.php/335-73091945
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
≪インサイド・マン≫(WOWOW@2008/01/20@039)
インサイド・マン
詳細@yahoo映画
銀行強盗グループと事件解決に向けて奔走する捜査官、
そして現場に駆けつけた女性交渉人らの心理戦を描いたサスペンス
実はレビュー書かなかったけど以前に1度観てたのでこれが2回目
前回はちょっと分かりに...
2008/03/07(金) 19:08:43 | ミーガと映画と… -Have a good movie-
監督はスパイク・リーデンゼル・ワシントン、ジョディ・フォスターと豪華な顔ぶれ。そして私の大好きなウィレム・デフォー様が出ているとあらば観なくてはね。とDVDで鑑賞。 白昼のマンハッタン信託銀行で強盗事件が発生。頭脳明晰な犯人グループのリーダー
2007/03/01(木) 03:03:43 | 映画、言いたい放題!
監督 スパイク・リーの知的な銀行強盗クライムムービー^^面白いです!犯人も人質も、全員同じ服装〜誰が犯人かわからい^^ただ、日本人(私だけ?)は、宗教や人種差別(ユダヤ、ナチス)って部分に疎いから、そうい
2006/08/26(土) 23:14:19 | 疲れたサラリーマンの休憩所^^
ぃやあもぉ、楽しいの、なんの・・・ スタイリッシュな、クライム・ムービー!!! クライブ・オーウェンに・・・ クライム・応援
2006/07/11(火) 12:13:50 | レザボアCATs
「インサイド・マン」完全犯罪なのに不完全燃焼気味の奇妙な感覚...
「インサイド・マン」★★★デンゼル・ワシントン、クライブ・オーウェン、ジョデイ・フォスター主演スパイク・リー監督メジャー路線ではない監督がこんなメジャーな俳優を使った、銀行強盗の映画ってどんなだろう。冒頭から完全犯罪を示しつつ、主人公...
2006/06/23(金) 09:24:31 | soramove
今日はとまとちゃんとインサイド・マンを観てきました。ホントはオーメンが観たかったんだけど娘の保育園のお迎えやランチ、息子の帰る時間があるので見れずデンゼル・ワシントンが大好きな私の意見でインサイド・マンにしました。この映画は銀行強盗の完全犯罪を狙った映..
2006/06/21(水) 18:22:29 | 私のひとりごと♪
『INSIDE MAN』、先週の土曜日から公開しましたが、Hanaも初日の初回に行ってきました。 その前日には『Good Night & Good Luck』を観ました。こちらは今原作みたいなのを読んでいる最中なので、読...
2006/06/15(木) 17:32:43 | きれい組 スタッフルーム
映画、インサイド・マンを見てきました。内容の方は、良い悪いは別として、豪華キャストなのでそれだけで期待したのですが、あまり生かしきれていなかったような気がします。特に女弁護士役は、ジョディ・フォスターじゃなくてもいいような気がしてなりませんでした。デンゼ
2006/06/13(火) 19:40:05 | ブログ:映画ネット☆ログシアター
【映画】『インサイド・マン』『花よりもなほ』汝殺すことなかれ
2006/06/11(日) 23:15:20 | Badlands〜映画・演劇・音楽レビュー〜
映画館で、出演:デンゼル・ワシントン/クライヴ・オーウェン/ジョディ・フォスター/クリストファー・プラマー/ウィレム・デフォー/キウェテル・イジョフォー/脚本:ラッセル・ジェウィルス/ドナ・バーウィック/監督:スパイク・リー/作品『インサイド・マン』を観ました。
2006/06/11(日) 21:23:49 | Rohi-ta_site.com
「インサイドマン」 2006年 米★★★★「私は、ダルトン・ラッセル。二度は繰り返さないからよく聞け。私は今から銀行を襲う完全犯罪を計画し、そして実行する――。」誰に向かって言ってるの?(笑)私達観客か? ひとりごちなのか?マンハッタン信託...
2006/06/11(日) 09:06:43 | とんとん亭
インサイド・マン - INSIDE MAN - (個人的評価:★★)
CMで観たくなってしまったインサイド・マンを公開初日に行ってきました。 観た感想...
2006/06/11(日) 01:58:18 | 地方競馬情報品質向上委員会
2006年4月2日鑑賞Tagline: .ストーリー 「パーフェクト塗装サービス」のバンがマンハッタン信託銀行の前に停車し、ジャンプスーツを着た男たちが降りてくる。やがて彼らは銀行の
2006/06/08(木) 10:15:10 | アリゾナ映画ログ
インサイド・マン Inside Man (2006/アメリカ)クライヴさん、顔出しすぎ。監督スパイク・リー Spike Lee脚本ラッセル・ゲワーツ Russell Gewirtz出演デンゼル・ワシントン Denzel Was
2006/06/06(火) 09:27:00 | 壺のある生活
こういう駆け引きものサスペンスは私好きな部類なのですが、いかんせん大変難しい内容でした。(>_
2006/06/04(日) 22:18:40 | しんのすけの イッツマイライフ
| HOME |










