『ル・ディヴォース/パリに恋して』を観たよ。
『ル・ディヴォース/パリに恋して』
原題:"LE DIVORCE"
2003年・アメリカ&フランス・118分
監督・脚本:ジェームズ・アイヴォリー
製作:イスマイル・マーチャント マイケル・シファー
製作総指揮:エリカ・ハギンズ スコット・クルーフ
原作:ダイアン・ジョンソン
脚本:ルース・プラワー・ジャブヴァーラ
撮影:ピエール・ロム
音楽:リチャード・ロビンズ
出演:ケイト・ハドソン ナオミ・ワッツ レスリー・キャロン
グレン・クローズ ジャン・マルク=バール ストッカード・チャニング 他
舞台はパリ。アメリカ人のイザベル(ケイト・ハドソン)は、パリに暮らす姉のロクサーヌ(ナオミ・ワッツ)を訪ねてやってきた。ロクサーヌは、フランス人のシャルル・アンリ(メルヴィル・プポー)と国際結婚したのだ。しかし、イザベルの到着早々、シャルル・アンリは妻子を置いて家を出てしまった。どうやら、愛人のもとへ去っていったらしい。悲嘆に暮れる姉を案じたイザベルは、しばらくパリに滞在することにするが……。
ちょうど同じ頃、映画仲間のBJさんがこの映画をご覧になったそうなので(【或る日の出来事】内『ル・ディヴォース〜パリに恋して〜』)、親近感覚えつつトラックバック。私信になってしまいますが、BJさん、はい、私はアイヴォリー監督がすごく好きです〜。彼の監督作をすべて観たわけではまだないので、今後時間をかけて制覇していきたいと思っています。あ、ブロンディはばっちり堪能しましたよぅ♪
さて、『ル・ディヴォース/パリに恋して』。私が近頃大好きな女優さんのひとりでもあるケイト・ハドソンが出ている、ってだけでものすごく嬉しい。ナオミ・ワッツがうっとりするほど綺麗で、それもまた嬉しい。
嬉しいんだけどねぇ……。
不満点から先に。ひとつの物語に両極端のストーリィ要素をつめこんじゃったせい、なのかなぁ。観ていてどっちつかずというか、とにかくまとまりがないというか。ライトなテイストのロマコメとダークな泥沼恋愛モノが同時進行なんだけど、うまく噛みあってなかったように思う。
「ケイト、ブロンドでボブもすごく似合っててかわいい♪」、「ナオミって、つくづく綺麗だなぁ……」、「うわ! レスリー・キャロンだよ!!」、「グレン・クローズって、髪おろすとメリル・ストリープに似てる、ような気がする……」、「○○の着てる服がかわいい! この部屋のインテリアが素敵!!」、こんなふうに、ひたすら興奮の独り言を、特に女優さん相手に漏らしつつ私は観ていたのだが、……映画を観ているときにね、「その物語のキャラクター」ではなくて「役者本人や映像の雰囲気だけ」に対してきゃーきゃーわめいてる時点で、……この作品に感情移入できてない&この物語にはいりこめてない、っていう証拠。私にとってはね。たとえば、クリント・イーストウッドは、私もすごく好きで尊敬もできる人なんだけど、『ミリオンダラー・ベイビー』を観ながら、「クリントが出てる! すごい!!」とかは思わなかった。クリント演じる「キャラクター」のフランキーに対して、感情移入したり思うところがあったりはしたけれど。ある映画に心をがっちりわしづかみされちゃったときって、役者がどうとか脚本がどうとか雰囲気がどうとか、そんなこと、とりあえずその映画を観ている最中は、私は考えられない(観終えて、感想を書く段階で冷静になったら、いろいろ勝手なたわごとが出てくるにしてもね)。つまり、『ル・ディヴォース〜』を観ながら、役者本人のルックスや、映像の視覚的心地よさを自覚しながら酔うことはあっても、物語にはまったくはいりこめなかった時点で、この作品はストーリィ的に自分にはヒットしなかった、ってことになっちゃう。
とはいえ、この作品と自分の相性が悪かったとは思わない。……ま、アイヴォリーが大好きだから、そのせいの贔屓目があるのは認めるけどね。「かわいいモノ・綺麗なモノ・キラキラしたモノ」が、私はすごく好き。大好き。そんな私の目に、この作品の映像的要素はとても魅力満載だった。感覚としては、『恋は邪魔者』(レニー・ゼルウィガーとユアン・マクレガーが主演した、あれ)を観たときに似ていた。物語は失笑モノだけど、雰囲気はキュートで結構好きだなぁ、っていう。……ああ、でも、『恋は邪魔者』よりは『ル・ディボース〜』のほうがまだ何倍も内容はある、と思う。同列に並べちゃいけないかもだ、うん……。
……ジェームズ・アイヴォリーについて少ししゃべりたい。英国的映像美で有名な彼だけど、実はアメリカ・カリフォルニア出身なのだ。彼の描くガールズ・テイストのほわほわした愛らしさとかわいらしさを味わうなら、『シャンヌのパリ、そしてアメリカ』が最高。『ル・ディボース〜』の雰囲気がお気に召すかたなら、『シャンヌ〜』もお好きなのではないかと思う(『シャンヌ〜』にはストーリィ的満足度も得られたよ、私は……)。「これぞアイヴォリー的映像美!」ってことなら、今更だけど、やっぱり『眺めのいい部屋』をお勧めしちゃう。『モーリス』も私は大好きだ……。ただ、『ル・ディヴォース』のひとつ前の作品『金色の嘘』にはがっかりしちゃった。……今後の作品に期待(撮ってください)。アイヴォリーが次に魅せてくれるのは、どんなテイストなんだろうな。彼の洗練された映像美が、私はそろそろまた観たいなぁ……。
観た頃:最近@自宅にてDVD。
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