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2008年09月12日(金)

『正義の裁き〔上・下〕』を読んだよ。

正義の裁き〈上〉 (創元推理文庫) 正義の裁き 下 (2) (創元推理文庫 M ケ 1-12)

『正義の裁き〔上・下〕』
"JUSTICE"

著:フェイ・ケラーマン
訳:吉澤康子
発行:創元推理文庫

 ピーター・デッカー刑事&その妻リナのシリーズ第8弾。といっても……、ピーターとリナが結婚してからは、リナの活躍が減ったなぁ。特に今作『正義の裁き』でのリナは、完全に脇役。それも、「内助の功」的な。凄まじく不満。

「フェイの小説なのに、ダンナさんのジョナサン・ケラーマンの物語を読んでいるみたい」とつい皮肉に感じてしまったのは、ティーン・エイジャーの言動と問題に焦点があてられていたせいかもしれない。ジョナサンが生み出したシリーズ・キャラクターの臨床心理医アレックスは、小児カウンセリングを専門にしていて、シリーズでも「子供」をテーマにした事件を扱うことが多いから。

『正義の裁き』は、プロム・クイーンの女の子が殺された事件をピーターが担当することから始まる。捜査が進むと同時に、被害者の知人のティーン・エイジャーの少女と、マフィアの息子の少年による激しい恋物語も展開していくから、「おとな向けのミステリ小説を読みながら、若者向けの恋愛小説も味わえる」といった感じの手応え。

 面白くはあった。ただ、同シリーズの『豊饒の地〔〕』を読んだときに目の当たりにした疾走感たっぷりに壮絶な事件を描写する手腕や、『逃れの町』のスケールの大きさが記憶に鮮烈だと、『正義の裁き』は、ストーリィ・ヴォリューム共に、あっさりしていたように思う。

テーマ : 推理小説・ミステリー - ジャンル : 本・雑誌

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