『プライスレス/素敵な恋の見つけ方』を観たよ。
2008-03-15(Sat)
ただ、ひたすら、惚れ惚れ。
『プライスレス/素敵な恋の見つけ方』
"HORS DE PRIX"
2006年・フランス・105分
監督・脚本:ピエール・サルヴァドーリ
製作:フィリップ・マルタン
脚本:ブノワ・グラファン
撮影:ジル・アンリ
編集:イザベル・ドゥヴァンク
音楽:カミーユ・バズバズ
出演:オドレイ・トトゥ ガド・エルマレ
マリー=クリスティーヌ・アダム ジャック・スピエセル 他
贅沢とデザイナーズ・ブランドにしか興味がないイレーヌ(オドレイ・トトゥ)。金持ちの男を誘惑しては、玉の輿を狙う日々。あるとき、やっと婚約までこぎつけた富豪の恋人と高級ホテルに泊まっていた彼女は、そこで出逢ったジャン(ガド・エルマレ)という裕福そうな男と意気投合し、一夜を共にする。しかし、それがばれて、婚約者に捨てられてしまった。気を取り直してジャンの世話になろうとするイレーヌだが、実のところ、彼はリッチではなくてホテルの従業員だったのだ。イレーヌはすぐに別の富豪をひっかけに行くけれど、ジャンは彼女を忘れられない。今のままの自分ではイレーヌの相手にしてもらえないと気づいた彼は、マドレーヌ(マリー=クリスティーヌ・アダム)という未亡人のジゴロになって、奇しくも「男版イレーヌ」のような生活を送るようになる。日々、洗練されていくジャンと、戦友のような関係を築いていくイレーヌだが……。
「金持ち男にたかって生きる女」と「裕福な未亡人のヒモとして暮らす男」の恋愛モノという、すごく節操がなくて下品な設定のはずなのに、とことんお洒落でゴージャスで小粋。「さすが、フランスのロマンティック・コメディ!」と拍手したくなることしきり。隅から隅まで、「洗練」が見える作品だった。
主な舞台は、フランスのリゾート地に建つ高級ホテル。主人公たちが「寄生する」相手は、桁違いの大金持ち。ファッションに凝るイレーヌが散財する場所は、老舗ブランドのブティック。……これだけの材料が揃っている物語の映像が、きらびやかでないはずがない。豪華絢爛でセンスのよいホテルのロビーやパーティ会場で、うっとりするほど素敵なドレスを次から次へと着替えるオドレイ・トトゥを見るだけでも、とにかく楽しい。「多くの女性がいだく、昔ながらの憧憬」がここに洩れなくつまっている感じ。
本当、オドレイが魅惑的だったなぁ。ちょっとスレンダーすぎるけれど、背中が完璧に美しくて、その綺麗な背中をばっちりと際立たせるドレスを着まくっているのだ。「金持ち男を手玉に取る女」という役柄だから、一歩間違えば品のないキャラクターになりかねないのだけれど、色っぽさと計算高さがキュートに映る「模範的な小悪魔」だった。下劣と官能性って、紙一重なのかもしれないな。
オドレイ・トトゥという女優さん、実は、これまでちょっと苦手だった。特に、ヴィジュアルが。でも、今作での彼女は、ダイレクトに愛らしくて、コケティッシュで、文句なくチャーミングだった。「お金が大好き!」というイレーヌは、ともすれば露骨で嫌味なキャラクターであるはずなのに、贅沢に対して素直な態度が潔くて美徳にすら見えてくる。彼女からそういう印象が漂ってくるのは、オドレイの創りあげた魅力の効用が大きいのだろう。
ジャン役のガド・エルマレもよかった。フランスでは人気のコメディアンという彼が演じたジャンは、最初のうちは本当に冴えない男なのだけれど、年上の未亡人にお金を使って育てられることで、少しずつ垢抜けていき、色気までふんだんに漂ってくるようになる。特に、視線の使いかたが艶めいてくるのだ。その変化の過程が、わかりやすくも刺激的で、見ていてとても楽しかった。
主人公たちが性に奔放とはいっても、ここまでゴージャスだとやはり「お伽話」だから、リアリティはない。また、エンド・ロールを迎えたら迎えたで、「でも、そのあとはやっぱりさぁ……」とラストの在りかたに苦笑したくもなる。それでも、「これだけロマンティックで楽しい恋物語なら、現実味なんて皆無で構わないさ!」という爽快感のほうが勝ってしまうのだ。
たっぷり笑って、何度もにやりとして、心底から惚れ惚れと憧れた。『恋人たちの予感』や『プリティ・ウーマン』を観たときに味わった夢見心地の気分を蘇らせてくれる、私にとっては理想のロマンティック・コメディ。
高級ブランドの品々についている値札のタグ、トロピカルなカクテルに飾られているミニチュアの傘、悪しき習慣でもシーンによっては最高にしゃれて映る煙草、1ユーロのコイン ― そういった小道具の使いかたもまた、絶品。
観た日:2008年3月11日(火)@シネカノン有楽町2丁目
お気が向かれたら →

↓参考↓
プライスレス 素敵な恋の見つけ方@映画生活
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↓観た作品&関連商品↓

プライスレス 素敵な恋の見つけ方 オリジナル・サウンドトラック(Amazon)
『プライスレス/素敵な恋の見つけ方』
"HORS DE PRIX"
2006年・フランス・105分
監督・脚本:ピエール・サルヴァドーリ
製作:フィリップ・マルタン
脚本:ブノワ・グラファン
撮影:ジル・アンリ
編集:イザベル・ドゥヴァンク
音楽:カミーユ・バズバズ
出演:オドレイ・トトゥ ガド・エルマレ
マリー=クリスティーヌ・アダム ジャック・スピエセル 他
贅沢とデザイナーズ・ブランドにしか興味がないイレーヌ(オドレイ・トトゥ)。金持ちの男を誘惑しては、玉の輿を狙う日々。あるとき、やっと婚約までこぎつけた富豪の恋人と高級ホテルに泊まっていた彼女は、そこで出逢ったジャン(ガド・エルマレ)という裕福そうな男と意気投合し、一夜を共にする。しかし、それがばれて、婚約者に捨てられてしまった。気を取り直してジャンの世話になろうとするイレーヌだが、実のところ、彼はリッチではなくてホテルの従業員だったのだ。イレーヌはすぐに別の富豪をひっかけに行くけれど、ジャンは彼女を忘れられない。今のままの自分ではイレーヌの相手にしてもらえないと気づいた彼は、マドレーヌ(マリー=クリスティーヌ・アダム)という未亡人のジゴロになって、奇しくも「男版イレーヌ」のような生活を送るようになる。日々、洗練されていくジャンと、戦友のような関係を築いていくイレーヌだが……。
「金持ち男にたかって生きる女」と「裕福な未亡人のヒモとして暮らす男」の恋愛モノという、すごく節操がなくて下品な設定のはずなのに、とことんお洒落でゴージャスで小粋。「さすが、フランスのロマンティック・コメディ!」と拍手したくなることしきり。隅から隅まで、「洗練」が見える作品だった。
主な舞台は、フランスのリゾート地に建つ高級ホテル。主人公たちが「寄生する」相手は、桁違いの大金持ち。ファッションに凝るイレーヌが散財する場所は、老舗ブランドのブティック。……これだけの材料が揃っている物語の映像が、きらびやかでないはずがない。豪華絢爛でセンスのよいホテルのロビーやパーティ会場で、うっとりするほど素敵なドレスを次から次へと着替えるオドレイ・トトゥを見るだけでも、とにかく楽しい。「多くの女性がいだく、昔ながらの憧憬」がここに洩れなくつまっている感じ。
本当、オドレイが魅惑的だったなぁ。ちょっとスレンダーすぎるけれど、背中が完璧に美しくて、その綺麗な背中をばっちりと際立たせるドレスを着まくっているのだ。「金持ち男を手玉に取る女」という役柄だから、一歩間違えば品のないキャラクターになりかねないのだけれど、色っぽさと計算高さがキュートに映る「模範的な小悪魔」だった。下劣と官能性って、紙一重なのかもしれないな。
オドレイ・トトゥという女優さん、実は、これまでちょっと苦手だった。特に、ヴィジュアルが。でも、今作での彼女は、ダイレクトに愛らしくて、コケティッシュで、文句なくチャーミングだった。「お金が大好き!」というイレーヌは、ともすれば露骨で嫌味なキャラクターであるはずなのに、贅沢に対して素直な態度が潔くて美徳にすら見えてくる。彼女からそういう印象が漂ってくるのは、オドレイの創りあげた魅力の効用が大きいのだろう。
ジャン役のガド・エルマレもよかった。フランスでは人気のコメディアンという彼が演じたジャンは、最初のうちは本当に冴えない男なのだけれど、年上の未亡人にお金を使って育てられることで、少しずつ垢抜けていき、色気までふんだんに漂ってくるようになる。特に、視線の使いかたが艶めいてくるのだ。その変化の過程が、わかりやすくも刺激的で、見ていてとても楽しかった。
主人公たちが性に奔放とはいっても、ここまでゴージャスだとやはり「お伽話」だから、リアリティはない。また、エンド・ロールを迎えたら迎えたで、「でも、そのあとはやっぱりさぁ……」とラストの在りかたに苦笑したくもなる。それでも、「これだけロマンティックで楽しい恋物語なら、現実味なんて皆無で構わないさ!」という爽快感のほうが勝ってしまうのだ。
たっぷり笑って、何度もにやりとして、心底から惚れ惚れと憧れた。『恋人たちの予感』や『プリティ・ウーマン』を観たときに味わった夢見心地の気分を蘇らせてくれる、私にとっては理想のロマンティック・コメディ。
高級ブランドの品々についている値札のタグ、トロピカルなカクテルに飾られているミニチュアの傘、悪しき習慣でもシーンによっては最高にしゃれて映る煙草、1ユーロのコイン ― そういった小道具の使いかたもまた、絶品。
観た日:2008年3月11日(火)@シネカノン有楽町2丁目
お気が向かれたら →
↓参考↓
プライスレス 素敵な恋の見つけ方@映画生活
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