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2008年01月14日(月)

『シルク』を観たよ。

 露天風呂(?)から出て、体も拭かずに上着を羽織ったら寒いじゃないのよ。バスローブじゃないんだからさ、あれは。

『シルク』
"SILK"

2007年・カナダ&フランス&イタリア&イギリス&日本・109分
監督・脚本:フランソワ・ジラール
製作:ニヴ・フィックマン 酒井園子 他
原作:アレッサンドロ・バリッコ
脚本:マイケル・ゴールディング
撮影:アラン・ドスティエ
編集:ピア・ディ・キアウラ
音楽:坂本龍一
出演:マイケル・ピット キーラ・ナイトレイ 芦名星
   アルフレッド・モリナ 役所広司 中谷美紀 他

 19世紀・フランス ― 戦争から故郷へ戻ってきたエルヴェ(マイケル・ピット)は、美しいエレーヌ(キーラ・ナイトレイ)と結婚して幸せを謳歌していたのも束の間、村の製糸工場のために質のよい蚕の卵を仕入れに行かなくてはならなくなる。向かった先は、極東の地・日本。長い旅の末、日本の蚕業者・原十兵衛(役所広司)を訪ねたエルヴェは、そこで美しい女(芦名星)に出逢い、強く惹かれるが……。

 エレーヌがなぁ……、「美人・優しい・もの静か・夫の行動に口を挟まない・子供好き・夫に献身的」っていう女なのね。素晴らしいパーソナリティの女性かもしれないけれど、「男が好きな女・男に都合がよい女」っていうイメージが、観ながら頭にぐるんぐるんまわっちゃって、どうも素直に受け入れられなかった。演じたキーラ・ナイトレイは、「さすが歴史コスプレ系衣装が似合うなぁ」と惚れ惚れしちゃう綺麗さで、視覚的には美味しかったのだけどね。でも、正直、「キーラほどの女優さんが、どうしてこんな映画に出たんだろう?」と思ってしまった……。

 ただ、そのキーラ演じるエレーヌのある行動が、この物語の核になっていて、それは確かに「うわ! そう来るか!?」と驚くたぐいの内容で、かつ、思わず鳥肌の立つエピソードでもあったから、素直に胸を打たれた。

 しかし、それ以外には、ストーリィに説得力と意外性がまったくない。芦名星演じるアジア人女性にエルヴェが心を惹かれるのはわかるが、あんなにも苦悩の対象にする理由と意味はわからない。「恋に理由なんてない」ということかもしれないけれど、あまりにも不自然すぎる上に、いくらなんでも唐突。原作小説では、もっと納得のいくストーリィが綴られているのかもしれないが、映画化された今作を観る限り、エルヴェの葛藤も執着も、私にはなにがなんだかまったく理解できなかった。例のアジア人女性とのエピソード以外にも、エルヴェがうしろめたさを覚え続ける行動をしたのは確かだが、それを考慮しても、やはり説得力に乏しいと言わざるをえない。

「世界の坂本龍一」の麗しい音楽をバックに展開される映像美は素晴らしいけれど、物語に入り込めなかった私には、綺麗で幻想的な風景も退屈の一部でしかなかった。「早く終わらないかなぁ。眠いなぁ」と思いながら観ていたんだよね。なんとか居眠りはしないで済んだけど。

 中谷美紀さんの英語での演技には、見応えがあった。「娼館の女主人」という役どころのせいもあってか、貫禄も充分。

試写日:2008年1月8日(火)@日本教育会館・一ツ橋ホール

↓参考↓
シルク@映画生活
「シルク」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

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