2007年11月02日(金)
『マイティ・ハート/愛と絆』を観たよ。
残酷な映像を使うことなく、この題材で描ききった説得力はすごい。
『マイティ・ハート/愛と絆』
"A MIGHTY HEART"
2007年・アメリカ・108分
監督:マイケル・ウィンターボトム
製作:アンドリュー・イートン ブラッド・ピット 他
原作:マリアンヌ・パール
脚本:ジョン・オーロフ
撮影:マルセル・ザイスキンド
編集:ピーター・クリステリス
音楽:ハリー・エスコット モリー・ナイマン
出演:アンジェリーナ・ジョリー ダン・ファターマン
アーチー・パンジャビ ウィル・パットン 他
2002年・パキスタン ― ウォール・ストリート・ジャーナルの記者ダニー(ダン・ファターマン)が、取材先でテロリストに誘拐された。捜査が難航する中、ダニーの妻で妊娠中のマリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)は、夫の無事を信じて気丈に待ち続けるが……。
実在した記者ダニエル・パール氏がパキスタンで誘拐された有名なこの事件は、まだ記憶に新しい。つまり、実話をベースにした作品。映画を観る前から、結末はわかっているわけで……。
マイケル・ウィンターボトム監督の『ひかりのまち』というヒューマン・ドラマ映画があった。その作品をロードショーで観たときに「あ、私、すっごく相性悪いや」とすこぶる芳しくない印象をいだいて以来、この監督の映画に近づこうとしなくなったのだ。そんなだったものだから、ウィンターボトム監督が社会派の作品を撮られるということも知らず、今作『マイティ・ハート/愛と絆』がこの監督のメガフォンだと聞いたときは少し驚いた。
音楽を多用していない、断片的なシーンをわざとつなぎ合わせたかのようなフィルムは、とても個性的で、自分との相性が最悪だった映画『ひかりのまち』を即座に思い出した。「あぁ、やっぱり同じ監督の作品なんだなぁ」と当然のことに納得したりなんかして。でも、『ひかりのまち』を観たときのような「敬遠したい衝動」は特に湧いてこなかった。
基本的に、実話に文句は言えない。また、この映画は、あくまでも事実を丁寧に追って「ありのままの状況を見せている構成」になっており、こういった題材にありがちな「感動を煽ったり極端にアメリカの味方をしたりする」という描きかたがされていなかったから、観ている側としても内容を落ち着いて把握することができたのだ。テーマも監督も異なるけれど、『ユナイテッド93』を観たときと同様、「『アメリカ万歳』の作りになっていないこと」に、好感に似た気持ちをいだけた。
ずいぶんと感動を強調した予告編が作られて、余計なサブ・タイトルまで付され、宣伝もやたら大げさに打たれているけれど、そういったものから連想できる涙腺決壊系の作品ではない。どちらかといえば、静かで地味な映画だ。でも、それでよいんじゃないのかな。こういった作品を観て、「実際に起こった出来事を知ること」が大切なのだろうと思うから。ドラマティックな音楽を鳴り響かせたり、もらい泣きをさせる描写を強調したりすることなく、大事な手応えを残してくれる映画もあるという好例だ。
とはいえ、マイケル・ウィンターボトム監督に対する私の苦手意識が払拭されたわけではないのだが。
試写日:2007年11月1日(木)@めぐろパーシモンホール
お気が向かれたら →

↓お気に入りブログさまのレビュー↓
マイティ・ハート:Lost in Australiaさま
↓参考↓
マイティ・ハート/愛と絆@映画生活
「マイティ・ハート 愛と絆」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
↓関連商品↓
TSUTAYA online:原作本『マイティ・ハート/新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』

boople:原作本『マイティ・ハート/新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』

セブンアンドワイ:原作本『マイティ・ハート/新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』
『マイティ・ハート/愛と絆』
"A MIGHTY HEART"
2007年・アメリカ・108分
監督:マイケル・ウィンターボトム
製作:アンドリュー・イートン ブラッド・ピット 他
原作:マリアンヌ・パール
脚本:ジョン・オーロフ
撮影:マルセル・ザイスキンド
編集:ピーター・クリステリス
音楽:ハリー・エスコット モリー・ナイマン
出演:アンジェリーナ・ジョリー ダン・ファターマン
アーチー・パンジャビ ウィル・パットン 他
2002年・パキスタン ― ウォール・ストリート・ジャーナルの記者ダニー(ダン・ファターマン)が、取材先でテロリストに誘拐された。捜査が難航する中、ダニーの妻で妊娠中のマリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)は、夫の無事を信じて気丈に待ち続けるが……。
実在した記者ダニエル・パール氏がパキスタンで誘拐された有名なこの事件は、まだ記憶に新しい。つまり、実話をベースにした作品。映画を観る前から、結末はわかっているわけで……。
マイケル・ウィンターボトム監督の『ひかりのまち』というヒューマン・ドラマ映画があった。その作品をロードショーで観たときに「あ、私、すっごく相性悪いや」とすこぶる芳しくない印象をいだいて以来、この監督の映画に近づこうとしなくなったのだ。そんなだったものだから、ウィンターボトム監督が社会派の作品を撮られるということも知らず、今作『マイティ・ハート/愛と絆』がこの監督のメガフォンだと聞いたときは少し驚いた。
音楽を多用していない、断片的なシーンをわざとつなぎ合わせたかのようなフィルムは、とても個性的で、自分との相性が最悪だった映画『ひかりのまち』を即座に思い出した。「あぁ、やっぱり同じ監督の作品なんだなぁ」と当然のことに納得したりなんかして。でも、『ひかりのまち』を観たときのような「敬遠したい衝動」は特に湧いてこなかった。
基本的に、実話に文句は言えない。また、この映画は、あくまでも事実を丁寧に追って「ありのままの状況を見せている構成」になっており、こういった題材にありがちな「感動を煽ったり極端にアメリカの味方をしたりする」という描きかたがされていなかったから、観ている側としても内容を落ち着いて把握することができたのだ。テーマも監督も異なるけれど、『ユナイテッド93』を観たときと同様、「『アメリカ万歳』の作りになっていないこと」に、好感に似た気持ちをいだけた。
ずいぶんと感動を強調した予告編が作られて、余計なサブ・タイトルまで付され、宣伝もやたら大げさに打たれているけれど、そういったものから連想できる涙腺決壊系の作品ではない。どちらかといえば、静かで地味な映画だ。でも、それでよいんじゃないのかな。こういった作品を観て、「実際に起こった出来事を知ること」が大切なのだろうと思うから。ドラマティックな音楽を鳴り響かせたり、もらい泣きをさせる描写を強調したりすることなく、大事な手応えを残してくれる映画もあるという好例だ。
とはいえ、マイケル・ウィンターボトム監督に対する私の苦手意識が払拭されたわけではないのだが。
試写日:2007年11月1日(木)@めぐろパーシモンホール
お気が向かれたら →
↓お気に入りブログさまのレビュー↓
マイティ・ハート:Lost in Australiaさま
↓参考↓
マイティ・ハート/愛と絆@映画生活
↓関連商品↓
TSUTAYA online:原作本『マイティ・ハート/新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』
boople:原作本『マイティ・ハート/新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』
セブンアンドワイ:原作本『マイティ・ハート/新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』
この記事のトラックバックURL
→http://kanno.blog10.fc2.com/tb.php/1158-7fe20b2b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
世界中があきらめても、彼女は愛する人を待ち続けた。生まれてくる新しい命と共に…。
2009/07/29(水) 08:14:02 | Addict allcinema 映画レビュー
『マイティ・ハート 愛と絆』を観ました“ウォールストリート・ジャーナル”の記者ダニエル・パール氏が中東取材中に誘拐・殺害された事件の真相を綴った妻マリアンヌ・パールの手記『マイティ・ハート 新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』をアンジェリーナ・ジ...
2009/02/21(土) 23:26:36 | おきらく楽天 映画生活
あらすじ2002年のパキスタンで、ウォールストリート・ジャーナルの記者ダニエル(ダン・ファターマン)は妻マリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)とディナーの約束をした後、ある取材に出かける。しかし、それを最後に彼との連絡は途絶えてしまう。妊娠中のマリアン...
2009/02/16(月) 06:08:41 | 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映画 ブログ
アンジェリーナ・ジョリーの「マイティ・ハート/愛と絆」を観た!
「9.11」の翌日、夫ダニーと私はパキスタンへ。彼はウォールストリート・ジャーナル紙の記者。私はフランスのラジオ局の専属記者。各国のマスコミがイスラマバードへ。目的はアフガニスタン取材。10月7日、爆撃が開始された。タリバン政権軍は制圧された。戦闘の終結と共
2008/04/28(月) 22:27:34 | とんとん・にっき
夫であるブラッド・ピッド製作の元、実在のジャーナリストの妻をアンジェリーナ・ジョリーが演じた「マイティー・ハート/愛と絆」。物語の舞台は? 1)パキスタン 2)キューバ 3)ミャンマー 4)インド 正解は次号にて。。 by織田 拳 RANKING ←応援お...
2008/01/16(水) 20:31:29 | 「映画でお勉強!映画検定式1問1答映画クイズ」
■邦題:マイティ・ハート/愛と絆
■原題:A MIGHTY HEART
■上映時間:108分
■製作国:アメリカ
■ジャンル:ドラマ、戦争、サスペンス
■配給:UIP映画
■製作:プランBエンタテインメント
■公開:2007/11/23
■劇場:MOVIX堺(シアター8/F-8)
■パンフレ...
2007/12/10(月) 00:16:30 | しょうちゃんの映画ブログ
映画「マイティ・ハート/愛と絆」に関するトラックバックを募集しています。
2007/12/09(日) 23:23:37 | 映画専用トラックバックセンター
「マイティ・ハート 愛と絆」★★★
アンジェリーナ・ジョリー、ダン・ファターマン 主演
マイケル・ウィンターボトム 監督、ブラッド・ピット 製作
アメリカ、2007年、108分
世の中の「悪」について
考える。
自分から見たものが
誰でも等しく同じではな...
2007/12/08(土) 22:36:58 | soramove
試写会に行きました。
2002年のパキスタンで、
ウォールストリート・ジャーナルの記者ダニエルは、
妻マリアンヌとディナーの約束をした後、ある取材に出かける。
しかし、それを最後に彼との連絡は途絶えてしまう。
妊娠6ヶ月のマリアンヌと友人たち、
そして地
2007/12/07(金) 17:45:37 | 映画、言いたい放題!
原題:A Mighty Heart
中近東あたりで頻発するテロと誘拐と殺害事件を背景としたドキュメンタリー的な実話の映画化、「Mr.&Mrs. スミス」の2人が製作と主演で頑張ってます・・
パキスタンはカラチ、2002年1月、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の特派
2007/12/01(土) 15:29:03 | 茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり〜
世界に衝撃を与えた誘拐事件__その30日間を綴った感動の実話映画化!
ダニエル・パール(ダン・ファターマン)と妻マリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)は共にジャーナリストとして活動しているカップル。ダニエルはウォール・ストリート・ジャーナルの特派員、マ...
2007/11/27(火) 20:21:55 | パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ
【2007-169】マイティ・ハート −愛と絆−(A MIGHTY HEART)
人気ブログランキングの順位は?
世界中があきらめても、
彼女は愛する人を待ち続けた。
生まれてくる新しい命と共に・・・。
2007/11/26(月) 22:28:10 | ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!
映画「マイティ・ハート -愛と絆-」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *出演:アンジェリーナ・ジョリー、ダン・ファターマン、アーチー・パンジャビ、イルファン・カーン、ウィル・パットン、デニス・オヘア、アドナン・シディキ、ゲイリー・ウィル
2007/11/25(日) 07:02:09 | 映画レビュー トラックバックセンター
11月13日 試写会で 観てきました。「マイティ・ハート 愛と絆」公式サイト2002年にパキスタンで取材中にテロリストに誘拐、殺害された実在のジャーナリスト、ダニエル・パール。その妻マリアンヌが著した手記を映画化。ブラット・ピットがプロデューサー、アンジェ...
2007/11/25(日) 01:44:04 | かいコ。の気ままに生活
今週の週末レイトショウは・・・
オスカーの呼び声もある、アンジェリーナ・ジョリー主演の本作。
「ミッドナイト・イーグル」も見ようかな・・・と思ったけど、
某新聞のコラムで、いい事書いてなかったので、後回し。。。
2007/11/24(土) 23:48:07 | ひらりん的映画ブログ
2002年、パキスタンで取材中にテロリストに誘拐・殺害された実在のジャーナリスト、ダニエル・パールの妻が著した手記を映画化した社会派ドラマ―涙なくして観られるだろうか・・・【story】2002年、パキスタンでウォールストリート・ジャーナルの記者ダニエル・パール(
2007/11/24(土) 11:55:56 | ★YUKAの気ままな有閑日記★
『世界中があきらめても、 彼女は愛する人を待ち続けた。 生まれてくる新しい命と共に…。』
コチラの「マイティ・ハート 愛と絆」は、11/23公開となった世界に衝撃を与えた誘拐事件―その30日間を綴った感動の実話映画化。なのですが、早速観て来ちゃいましたぁ〜...
2007/11/23(金) 21:08:13 | ☆彡映画鑑賞日記☆彡
2002年1月、パキスタンにおいて実際にあった、ウォールストリートジャーナル紙記者の誘拐殺人事件を描いた作品。ブラッド・ピットが製作に携わったことでも話題にもなりました。
9.11以降、テロとの戦いやイスラム世界とアメリカの対立を描いた作品は数多いですが、これ
2007/11/23(金) 19:17:41 | 勝手に映画評
月初から一週間、なぜか海外の某リゾートに出張に行っていました。「教会と美術館とCDショップが並存する街」を理想と思う私には、トラファルガー広場もナショナル・ギャラリーも見...
2007/11/11(日) 14:13:51 | RAY\'s Favorites
29日、めぐろバーシモンホールにて「マイティ・ハート/愛と絆」を鑑賞した。 1200名収容するホールに、客入りは7割ほど。主権はMTV。考える試写会の第三弾だそうです。 映画の話 2002年にパキスタンで取材中にテロリストに誘拐、殺害された実在のジャー...
2007/11/03(土) 19:06:05 | masalaの辛口映画館
| HOME |










