ごはんの支度をしながら、気の合う映画を想うのが好き。字書き屋・香ん乃がお贈りする、インフォメーション・シネマ感想文・雑記など。 
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2006/05/12 04:03    『わが町』を観たよ。
 現代では珍しくない「気が強い女」も、当時なら鮮烈。

『わが町』
1956年・日本・98分
監督:川島雄三
製作:高木雅行
原作:織田作之助
脚本:八住利雄
撮影:高村倉太郎
音楽:真鍋理一郎
助監督:今村昌平 松尾昭典
出演:辰巳柳太郎 南田洋子 三橋達也
   大坂志郎 高友子 小沢昭一 他

 明治、大正、昭和と、大阪を舞台に綴られる、人力車引き他吉(辰巳柳太郎)の男一代記。

 ↑簡素な説明しかできなくて、ごめんなさい。

『洲崎パラダイス/赤信号』同様、Pause主催のDVDシアターにて鑑賞。相変わらず、小規模なのに至れり尽くせりの贅沢な上映会ではあった。

『夫婦善哉』で有名な織田作之助が原作の小説を映画化したこの作品、正直、終盤になるまでよくわからなかった(だから、あらすじすらまともに書けない)。ストーリィの要素が盛りだくさんすぎるせいか、展開が早すぎて唐突になっているような印象を受けたのだ。加えて、耳に慣れない昔の早口な大阪弁をしっかり聞き取れなかったことで、混乱に拍車がかかってしまった。

 物語にやっとはいりこめた頃には、他吉の孫(厳密には違う、多分)・君枝が、三橋達也演じる次郎と結婚したがっているというクライマックスになっていた。君枝を演じたのが、南田洋子。可愛かったぁ。そして、細すぎるくらい細かった……。で、映画がラストを迎えたときに、「あ、そういえば、南田洋子って、長門裕之の奥さんじゃん」と突然思い出した……。

 スレンダーで、愛くるしい顔をした君枝が、可憐な容姿とは裏腹に、自己主張が激しくて気の強い女であるあたりが、なんとも爽快ではあった。ただ、共感したり面白さを感じられたりした点がそこにしかなく、ストーリィにはまったくといってよいほど惹かれなかった、……じゃなくて、そもそもストーリィをきちんと理解できなかった。なので、ちょっと消化不良というか、わからなかった自分が情けない感じ。同じ川島監督の『洲崎パラダイス/赤信号』を、結構もりもりと愉しめちゃった記憶がまだ新鮮だからこそ、余計に残念。

 余談だが、この上映会が行われる日活本社の近くに、〔手打そば 田奈部〕というお蕎麦屋さんがある。本郷三丁目駅が最寄り駅で、普段の私にとっては守備範囲外の界隈なのだけれど、こうしてときたま映画や用事でこの街を訪れるときには、必ずといってよいほどこのお蕎麦屋さんに立ち寄る。にしんそばがねー、穴子の天ぷらがねー、そばがきがねー、美味しいんだよぅぅぅ。焼き味噌や玉子焼きといった酒の肴も美味いったらないんだけど、いつも一杯やらずにお茶で頂いている……。映画や所用を控えてお酒呑むわけにはいかないからさ。ああ、でも、ここの肴で日本酒呑みたい。そんでもって、辛味大根そばで〆たい……。

 映画の感想文に全然なってなくて、ごめんね。

上映日:2006年5月11日(木)@日活試写室