ごはんの支度をしながら、気の合う映画を想うのが好き。字書き屋・香ん乃がお贈りする、インフォメーション・シネマ感想文・雑記など。
2006/03/08 00:19 『美しき野獣』を観たよ。
「バイオレンス・アクション」って言葉を、久々に思い出した。
『美しき野獣』
原題:"RUNNING WILD"
参考:美しき野獣@映画生活
2005年・韓国・125分
監督・脚本:キム・ソンス
脚本:ハン・ジフン
撮影:チェ・サンムク
音楽:川井憲次
出演:クォン・サンウ ユ・ジテ オム・ジウォン
キム・ユンソク カン・ソンジン イ・ジュンムン 他
ある雨の日のことだった。一匹狼の刑事・ドヨン(クォン・サンウ)は、刑務所へ赴く。かつて彼が自ら逮捕した弟のドンジク(イ・ジュンムン)が出所する日だったから、迎えに行ったのである。同じ日、ドガン組というマフィアのトップであるジュヒ(オム・ジウォン)も出所した。そして、娑婆に帰ってきたその日、ドンジクはドガン組の手によって殺されてしまうのである。怒りのあまり、復讐心に燃えるドヨン。一方、エリートでやり手のオ検事(ユ・ジテ)もまた、ドガン組の壊滅を目標にしていて……。
劇場招待券が手にはいったため、観に行った。限りなくゼロ近い予備知識で。
一見反りが合わないかに見える、荒っぽい刑事とエリート検事が、同じ悪を追うことにより、友情を育んでいって……、という、腐女子心をそそる設定と演出が、まあ、ところどころに見られる。私は特に萌えなかったけども。
韓国マフィアの描写が、日本の任侠映画(でも、ちょっとゆるめの)に出てくるヤクザにそっくり。出で立ちから行動まで、なにもかも。「アジアがマフィアを描くと、どこの国でも同じようなものになるってことなのかなぁ」と、不思議と納得が半々の気分になると同時に、「でも、香港映画のマフィア描写は、同じアジアでも、迫力が全然違うよなぁ」なんて考えてもみたり。
流血だらけの映画。鮮血を強調するために、役者にわざと白い服を着せているんだろうな、って思わせるシーンもずいぶんとあったし。人がいっぱい死ぬ。ストーリィにひねりはなくて、先の展開は易々と予想がつく。残酷・冷酷・非情と、視覚にも胸にも痛い三拍子が揃っちゃってる。正直、私の好みには、まったく引っかからない作品だった。
ただ、とことんまっすぐに創られているという印象を受けたから、その姿勢に好感は持てたのだ。イイ奴にしろ、悪人にしろ、どいつもこいつも終始テンションが高く熱血。スピード感に乏しいカー・チェイスに、体を張った殴り合い、鈍さすら覚える空気の重い銃撃戦。アクションとしては迫力にも爽快さにも欠けるように見えるけれど、言い換えればそれはリアリティがあるということにもなる。この映画に出てくる喧嘩や車の追いかけっこは、現実の生活にあっても不思議じゃないもの(とはいえ、実際に目の前で起こったら腰は抜かすだろうが)。VFXやCGが多用されたアクションに慣れている目には、手作り感のあるアクションって、結構新鮮で好もしく映るものなのかも。
髪の毛をぴっちり撫でつけて、エリート検事を演じたユ・ジテ。「なんかの映画で見たことある……。でも、思い出せない……」とずっと考えつつ観ていたのだが、エリート検事のぴっちり頭が、雨を浴びてばっさばさになったのを見た瞬間、「『リベラ・メ』に出てた人だ!」と記憶の引き出し、ぱかーんとあいた。
音楽が川井憲次さんだったのね。『機動警察パトレイバー』ファンの私には落ち着いてちゃいられない事実のはずなんだけど、観終えたあとに知ったから、映画を観ていたあいだは、音楽が聞こえてきても普通に落ち着いていたよ……。
観た日:2006年3月3日(金)@シネ・アミューズWEST
お気が向かれたら →

『美しき野獣』
原題:"RUNNING WILD"
参考:美しき野獣@映画生活
2005年・韓国・125分
監督・脚本:キム・ソンス
脚本:ハン・ジフン
撮影:チェ・サンムク
音楽:川井憲次
出演:クォン・サンウ ユ・ジテ オム・ジウォン
キム・ユンソク カン・ソンジン イ・ジュンムン 他
ある雨の日のことだった。一匹狼の刑事・ドヨン(クォン・サンウ)は、刑務所へ赴く。かつて彼が自ら逮捕した弟のドンジク(イ・ジュンムン)が出所する日だったから、迎えに行ったのである。同じ日、ドガン組というマフィアのトップであるジュヒ(オム・ジウォン)も出所した。そして、娑婆に帰ってきたその日、ドンジクはドガン組の手によって殺されてしまうのである。怒りのあまり、復讐心に燃えるドヨン。一方、エリートでやり手のオ検事(ユ・ジテ)もまた、ドガン組の壊滅を目標にしていて……。
劇場招待券が手にはいったため、観に行った。限りなくゼロ近い予備知識で。
一見反りが合わないかに見える、荒っぽい刑事とエリート検事が、同じ悪を追うことにより、友情を育んでいって……、という、腐女子心をそそる設定と演出が、まあ、ところどころに見られる。私は特に萌えなかったけども。
韓国マフィアの描写が、日本の任侠映画(でも、ちょっとゆるめの)に出てくるヤクザにそっくり。出で立ちから行動まで、なにもかも。「アジアがマフィアを描くと、どこの国でも同じようなものになるってことなのかなぁ」と、不思議と納得が半々の気分になると同時に、「でも、香港映画のマフィア描写は、同じアジアでも、迫力が全然違うよなぁ」なんて考えてもみたり。
流血だらけの映画。鮮血を強調するために、役者にわざと白い服を着せているんだろうな、って思わせるシーンもずいぶんとあったし。人がいっぱい死ぬ。ストーリィにひねりはなくて、先の展開は易々と予想がつく。残酷・冷酷・非情と、視覚にも胸にも痛い三拍子が揃っちゃってる。正直、私の好みには、まったく引っかからない作品だった。
ただ、とことんまっすぐに創られているという印象を受けたから、その姿勢に好感は持てたのだ。イイ奴にしろ、悪人にしろ、どいつもこいつも終始テンションが高く熱血。スピード感に乏しいカー・チェイスに、体を張った殴り合い、鈍さすら覚える空気の重い銃撃戦。アクションとしては迫力にも爽快さにも欠けるように見えるけれど、言い換えればそれはリアリティがあるということにもなる。この映画に出てくる喧嘩や車の追いかけっこは、現実の生活にあっても不思議じゃないもの(とはいえ、実際に目の前で起こったら腰は抜かすだろうが)。VFXやCGが多用されたアクションに慣れている目には、手作り感のあるアクションって、結構新鮮で好もしく映るものなのかも。
髪の毛をぴっちり撫でつけて、エリート検事を演じたユ・ジテ。「なんかの映画で見たことある……。でも、思い出せない……」とずっと考えつつ観ていたのだが、エリート検事のぴっちり頭が、雨を浴びてばっさばさになったのを見た瞬間、「『リベラ・メ』に出てた人だ!」と記憶の引き出し、ぱかーんとあいた。
音楽が川井憲次さんだったのね。『機動警察パトレイバー』ファンの私には落ち着いてちゃいられない事実のはずなんだけど、観終えたあとに知ったから、映画を観ていたあいだは、音楽が聞こえてきても普通に落ち着いていたよ……。
観た日:2006年3月3日(金)@シネ・アミューズWEST
お気が向かれたら →
[] [Top] []






