ごはんの支度をしながら、気の合う映画を想うのが好き。字書き屋・香ん乃がお贈りする、インフォメーション・シネマ感想文・雑記など。
2005/12/13 22:17 『ロード・オブ・ウォー』を観たよ。
今みたいなご時世だからこそ、こういう映画は必要かも。重厚なテーマのわりにはライトで単純な作りだけど、それはイコール「わかりやすい」ってことでもあるわけだし。
『ロード・オブ・ウォー』
原題:"LORD OF WAR"
参考:ロード・オブ・ウォー@映画生活
2005年・アメリカ・122分
監督・製作・脚本:アンドリュー・ニコル
製作・主演:ニコラス・ケイジ
製作:ノーマン・ゴライトリー アンディ・グロッシュ 他
製作総指揮:ブラッドリー・クランプ クリストファー・エバーツ 他
撮影:アミール・M・モクリ
音楽:アントニオ・ピント
出演:イーサン・ホーク ブリジット・モイナハン
ジャレッド・レトー イアン・ホルム 他
ウクライナ人のユーリー(ニコラス・ケイジ)は、幼い頃に家族と共にアメリカへ渡ってきた経歴を持っている。少年時代、ギャングの銃撃戦に遭遇したことをきっかけに、世間では武器の需要があるのだという事実に彼は気づいた。やがて武器商人となったユーリーは、武器売買の才能という自らの「天職」を生かし、発展途上国から先進国まであらゆる「国家」を顧客として、莫大な富を得続けるのだった。妻のエヴァ(ブリジット・モイナハン)にすら自身の職業を秘密にしているユーリーだが、そんな彼に狙いをつけた者がいた。インターポールの刑事・バレンタイン(イーサン・ホーク)である。
武器売買っていう闇の商売で財を成した主人公は、ニューヨークの高級住宅街であるアッパー地区に暮らして、美しい妻をめとる。……ね? 「わかりやすい」でしょう?
いわゆる「死の商人」を扱った物語。実在のやり手武器商人がモデルになっているらしい。一見のどかな様子で始まるのに、残酷でリアリティのある実情へと導いていくオープニングが、シニカルに巧みで印象的。善悪の区別がストレートすぎるきらいがあるから、安直なそのアプローチが少々気にはなったけれど、「戦争は残酷。でも、戦争をネタに儲ける奴がいる。だから、この世から武器売買という商売はなくならない。つまり、戦争そのものもなくならない」という図式が、いとも簡単に理解できる仕組みになっている内容。
語弊を承知で言うけれど、……今の時代って、いつ第3次世界大戦が起こっても不思議ではない状況だと思う。そして、語弊どころでなく暴言を承知で言うけれど、その鍵を握っているのは、アメリカっていう国だと思う。……私は、アメリカがすごく好きだ。幼い頃から憧憬をいだき続けているし、いつだって訪れたいと思っているし、かの地に旅行すると「この国に住みたい! 日本に帰りたくない!!」って、その都度心底ため息ついちゃうし、我ながら典型的で古典的な「アメリカかぶれ」だ、っていう自覚がめちゃめちゃある。だけど……、「国家」としてのアメリカは、平和や戦争を意識したときに考えざるをえないアメリカという国は、……ただの一般人でしかない私のような人間にとって、恐怖を感じずにはいられない存在であるのは確かだ。
だから、……この作品が「アメリカ映画」だっていうことが、私には嬉しかった。
戦争や武器の恐ろしさ、武器売買という「ハイエナ的商売」のプロセスと結果 ― そういったポイントを、この映画ではとってもたやすくお勉強できる。繰り返しになってしまうけれど「こんなご時世」の「今の時代」だからこそ、この単純明快っぷりは貴重だ。
ニコラス・ケイジ。正直なところ、生理的に嫌い。でも、彼の出演作に好きな映画が多い自分が悔しい(例:『あなたに降る夢』・『リービング・ラスベガス』・『SONNY/ソニー』・『月の輝く夜に』)。
正統派で血統のよい役者、っていう感じのニコラス・ケイジにしては、今作でのユーリー役って、かなり「汚れ役」の部類にはいったと思う。知的で皮肉の利いた役柄。巧いなぁ、って思った。……うーん、やっぱり悔しい。
試写日:2005年11月28日@科学技術館サイエンス・ホール
『ロード・オブ・ウォー』
原題:"LORD OF WAR"
参考:ロード・オブ・ウォー@映画生活
2005年・アメリカ・122分
監督・製作・脚本:アンドリュー・ニコル
製作・主演:ニコラス・ケイジ
製作:ノーマン・ゴライトリー アンディ・グロッシュ 他
製作総指揮:ブラッドリー・クランプ クリストファー・エバーツ 他
撮影:アミール・M・モクリ
音楽:アントニオ・ピント
出演:イーサン・ホーク ブリジット・モイナハン
ジャレッド・レトー イアン・ホルム 他
ウクライナ人のユーリー(ニコラス・ケイジ)は、幼い頃に家族と共にアメリカへ渡ってきた経歴を持っている。少年時代、ギャングの銃撃戦に遭遇したことをきっかけに、世間では武器の需要があるのだという事実に彼は気づいた。やがて武器商人となったユーリーは、武器売買の才能という自らの「天職」を生かし、発展途上国から先進国まであらゆる「国家」を顧客として、莫大な富を得続けるのだった。妻のエヴァ(ブリジット・モイナハン)にすら自身の職業を秘密にしているユーリーだが、そんな彼に狙いをつけた者がいた。インターポールの刑事・バレンタイン(イーサン・ホーク)である。
武器売買っていう闇の商売で財を成した主人公は、ニューヨークの高級住宅街であるアッパー地区に暮らして、美しい妻をめとる。……ね? 「わかりやすい」でしょう?
いわゆる「死の商人」を扱った物語。実在のやり手武器商人がモデルになっているらしい。一見のどかな様子で始まるのに、残酷でリアリティのある実情へと導いていくオープニングが、シニカルに巧みで印象的。善悪の区別がストレートすぎるきらいがあるから、安直なそのアプローチが少々気にはなったけれど、「戦争は残酷。でも、戦争をネタに儲ける奴がいる。だから、この世から武器売買という商売はなくならない。つまり、戦争そのものもなくならない」という図式が、いとも簡単に理解できる仕組みになっている内容。
語弊を承知で言うけれど、……今の時代って、いつ第3次世界大戦が起こっても不思議ではない状況だと思う。そして、語弊どころでなく暴言を承知で言うけれど、その鍵を握っているのは、アメリカっていう国だと思う。……私は、アメリカがすごく好きだ。幼い頃から憧憬をいだき続けているし、いつだって訪れたいと思っているし、かの地に旅行すると「この国に住みたい! 日本に帰りたくない!!」って、その都度心底ため息ついちゃうし、我ながら典型的で古典的な「アメリカかぶれ」だ、っていう自覚がめちゃめちゃある。だけど……、「国家」としてのアメリカは、平和や戦争を意識したときに考えざるをえないアメリカという国は、……ただの一般人でしかない私のような人間にとって、恐怖を感じずにはいられない存在であるのは確かだ。
だから、……この作品が「アメリカ映画」だっていうことが、私には嬉しかった。
戦争や武器の恐ろしさ、武器売買という「ハイエナ的商売」のプロセスと結果 ― そういったポイントを、この映画ではとってもたやすくお勉強できる。繰り返しになってしまうけれど「こんなご時世」の「今の時代」だからこそ、この単純明快っぷりは貴重だ。
ニコラス・ケイジ。正直なところ、生理的に嫌い。でも、彼の出演作に好きな映画が多い自分が悔しい(例:『あなたに降る夢』・『リービング・ラスベガス』・『SONNY/ソニー』・『月の輝く夜に』)。
正統派で血統のよい役者、っていう感じのニコラス・ケイジにしては、今作でのユーリー役って、かなり「汚れ役」の部類にはいったと思う。知的で皮肉の利いた役柄。巧いなぁ、って思った。……うーん、やっぱり悔しい。
試写日:2005年11月28日@科学技術館サイエンス・ホール
[] [Top] []






