『ペネロピ』を観たよ。
小学生くらいの頃に観ていたら、「うわぁ! 素敵な映画だった!!」と、瞳をきらきらさせて感動していたかも。
『ペネロピ』
"PENELOPE"
2006年・アメリカ・101分
監督:マーク・パランスキー
製作・出演:リース・ウィザー・スプーン
製作:スコット・スタインドーフ ジェニファー・シンプソン
脚本:レスリー・ケイヴニー
原作:マリリン・ケイ
撮影:ミシェル・アマテュー
音楽:ジョビィ・タルボット
出演:クリスティーナ・リッチ ジェームズ・マカヴォイ
キャサリン・オハラ ピーター・ディンクレイジ 他
先祖が魔女に呪われたことによって、豚の鼻をして生まれてきてしまったペネロピ(クリスティーナ・リッチ)。聡明でユーモアもある彼女だけれど、娘が世間の笑いものになることを恐れたママ(キャサリン・オハラ)は、ペネロピを一切外に出さないで育てていた。名家の男に愛されて結婚すれば、ペネロピの呪いは解けるという。でも、財産目当てでやって来る男たちは、彼女の素顔を見ると驚いて逃げ出してしまう始末。そんな中、マックス(ジェームズ・マカヴォイ)だけはペネロピの姿を見ても逃げなかったけれど、彼は彼女との結婚を承諾しなかった。傷ついたペネロピは、鼻をマフラーで覆って家出をする。初めて見て体験した「外の世界」は、さまざまな人々とたくさんの新鮮な出来事にあふれていて……。
セットや衣装が、とにかくかわいらしい。キュートなアイテムであふれる雑貨屋さんが、そのまま映画の舞台になったかのよう。
かわいいといえば、ペネロピを演じたクリスティーナ・リッチ。豚の鼻をしていようが、「そんなの、どうだっていいじゃん!」と思わせてしまうほどキュート。この顔を見て男が逃げ出すという設定が、嘘っぽく感じられるくらいに。
そもそも、クリスティーナ見たさに観たようなもの。以前から、かなり好きな女優さんのひとり。『バッファロー'66』や『ブラック・スネーク・モーン』で、シリアスでハードな女性を演じていた人と同じ女優さんとは思えないほど、今作でのペネロピ役は、あどけなくて少女っぽくて、クラシカルな意味でチャーミング。役によって印象ががらりと変化する力量は相変わらずのクリスティーナ。今後も見続けていきたいなぁ、と思わせてくれる女優さんだ。
女優さんといえば、今作でのリース・ウィザースプーンには「おっ?」と思った。製作も務めたリースが演じたのは、ペネロピが街へ飛び出してから初めて友達になる女性の役。さばさばしていて思いきりがよくて、言うなれば「男前の女性」だった。この役、意外にも、リースにすごくはまっていたように、私には見えたのだ。『キューティ・ブロンド』シリーズの茶目っ気あふれる主役よりも、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』で名演と称された例の役よりも、今作『ペネロピ』で見せてくれた脇役のほうが、よほどパンチが効いていて印象強く映った。「食べるために働いていて、愚痴も言えば酔っ払いもする、ごく普通の人」という今回のような役を演じるリースを、もっと見たくなったのである。
……と、かわいらしいセットや衣装と、巧い女優さんたちにわくわくできた『ペネロピ』ではあったのだけれど、内容的には、これといってなにも感じなかった。
もちろん、「女の子が共感しやすいコンプレックス(豚の鼻=身体的なコンプレックス、だものね)」とか「白馬の王子様を待つ気持ち」とか「自分のありのままを受け入れて羽ばたく勇気」とか、そういった大切なメッセージはばっちり伝わってきた。夢と現実の塩梅が絶妙の、ストレートでハートフルなラヴ・ファンタジーだったとは思う。出来はよかったんじゃないかなぁ、と素直に感心はしたのだ。
ただ、ペネロピが考えたり経験したりする「女の子なら、誰もが一度はぶちあたる悩みとその乗り越えかた」って、私にはもう、遠い昔に通り過ぎたことで、「この手の話、現在の自分には、もうたいして必要ないなぁ」というのが、正直なところだった。言葉を換えれば、当時の自分を思い出して共感させてくれるほどの「否応なしの吸引力」を、『ペネロピ』に感じることができなかったのだ。私が本当に知りたかったのは、エンディングを迎えたあとのペネロピがどう生きていくか、ということだったようにも思う。
まあ、ファンタジー映画と自分との相性が、いつもようにあまりよくなかっただけ、という単純な結果かもしれないけどね。
試写日:2008年2月28日(木)@シネマート六本木
お気が向かれたら →

↓参考↓
ペネロピ@映画生活
「ペネロピ」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
↓関連商品↓
【セブンアンドワイ】
原作文庫本『ペネロピ』

雑誌『キネマ旬報(2008年3月1日号)』

【TSUTAYA online】
原作文庫本『ペネロピ』

【HMVジャパン】
オリジナル・サウンドトラック(輸入盤)"PENELOPE"

【boople】
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『ペネロピ』
"PENELOPE"
2006年・アメリカ・101分
監督:マーク・パランスキー
製作・出演:リース・ウィザー・スプーン
製作:スコット・スタインドーフ ジェニファー・シンプソン
脚本:レスリー・ケイヴニー
原作:マリリン・ケイ
撮影:ミシェル・アマテュー
音楽:ジョビィ・タルボット
出演:クリスティーナ・リッチ ジェームズ・マカヴォイ
キャサリン・オハラ ピーター・ディンクレイジ 他
先祖が魔女に呪われたことによって、豚の鼻をして生まれてきてしまったペネロピ(クリスティーナ・リッチ)。聡明でユーモアもある彼女だけれど、娘が世間の笑いものになることを恐れたママ(キャサリン・オハラ)は、ペネロピを一切外に出さないで育てていた。名家の男に愛されて結婚すれば、ペネロピの呪いは解けるという。でも、財産目当てでやって来る男たちは、彼女の素顔を見ると驚いて逃げ出してしまう始末。そんな中、マックス(ジェームズ・マカヴォイ)だけはペネロピの姿を見ても逃げなかったけれど、彼は彼女との結婚を承諾しなかった。傷ついたペネロピは、鼻をマフラーで覆って家出をする。初めて見て体験した「外の世界」は、さまざまな人々とたくさんの新鮮な出来事にあふれていて……。
セットや衣装が、とにかくかわいらしい。キュートなアイテムであふれる雑貨屋さんが、そのまま映画の舞台になったかのよう。
かわいいといえば、ペネロピを演じたクリスティーナ・リッチ。豚の鼻をしていようが、「そんなの、どうだっていいじゃん!」と思わせてしまうほどキュート。この顔を見て男が逃げ出すという設定が、嘘っぽく感じられるくらいに。
そもそも、クリスティーナ見たさに観たようなもの。以前から、かなり好きな女優さんのひとり。『バッファロー'66』や『ブラック・スネーク・モーン』で、シリアスでハードな女性を演じていた人と同じ女優さんとは思えないほど、今作でのペネロピ役は、あどけなくて少女っぽくて、クラシカルな意味でチャーミング。役によって印象ががらりと変化する力量は相変わらずのクリスティーナ。今後も見続けていきたいなぁ、と思わせてくれる女優さんだ。
女優さんといえば、今作でのリース・ウィザースプーンには「おっ?」と思った。製作も務めたリースが演じたのは、ペネロピが街へ飛び出してから初めて友達になる女性の役。さばさばしていて思いきりがよくて、言うなれば「男前の女性」だった。この役、意外にも、リースにすごくはまっていたように、私には見えたのだ。『キューティ・ブロンド』シリーズの茶目っ気あふれる主役よりも、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』で名演と称された例の役よりも、今作『ペネロピ』で見せてくれた脇役のほうが、よほどパンチが効いていて印象強く映った。「食べるために働いていて、愚痴も言えば酔っ払いもする、ごく普通の人」という今回のような役を演じるリースを、もっと見たくなったのである。
……と、かわいらしいセットや衣装と、巧い女優さんたちにわくわくできた『ペネロピ』ではあったのだけれど、内容的には、これといってなにも感じなかった。
もちろん、「女の子が共感しやすいコンプレックス(豚の鼻=身体的なコンプレックス、だものね)」とか「白馬の王子様を待つ気持ち」とか「自分のありのままを受け入れて羽ばたく勇気」とか、そういった大切なメッセージはばっちり伝わってきた。夢と現実の塩梅が絶妙の、ストレートでハートフルなラヴ・ファンタジーだったとは思う。出来はよかったんじゃないかなぁ、と素直に感心はしたのだ。
ただ、ペネロピが考えたり経験したりする「女の子なら、誰もが一度はぶちあたる悩みとその乗り越えかた」って、私にはもう、遠い昔に通り過ぎたことで、「この手の話、現在の自分には、もうたいして必要ないなぁ」というのが、正直なところだった。言葉を換えれば、当時の自分を思い出して共感させてくれるほどの「否応なしの吸引力」を、『ペネロピ』に感じることができなかったのだ。私が本当に知りたかったのは、エンディングを迎えたあとのペネロピがどう生きていくか、ということだったようにも思う。
まあ、ファンタジー映画と自分との相性が、いつもようにあまりよくなかっただけ、という単純な結果かもしれないけどね。
試写日:2008年2月28日(木)@シネマート六本木
お気が向かれたら →
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雑誌『キネマ旬報(2008年3月1日号)』
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